概要
技術書典5の戦利品である「完全SIer脱出マニュアル」を読みました。
過去の自分と同じような境遇の人や、SIerに所属しているが、この本を手に取ったら人生が変わる人がいそうだと感じたので、感想を書こうと思います。
当時の自分がそこにいた
ざっくり、この本は下記のような構成になっていました。
- 若手エンジニアがSIerを去る理由
- SIerでは会社も選択肢とあること
- SIerを脱出するための方法(準備~内定までのステップでやるべきこと)
自分も元々SIer出身です。2年半くらい在籍していたのですが、この本の前半に書かれているSIerの特徴が如実に出ている職場でした。
その環境は良いか悪いかはさておき、今の会社と比べると圧倒的にQOLが上がったと思います。
2年半も在籍していた理由は、下記の通りです。
- そもそもSIer以外の世界を知らなかった
- 自分のスキルでは転職できないだろう
- 石の上にも三年
逆に転職の理由は「ソフトウェアエンジニアとして汎用的なスキルを身につけ、どこでも戦えるようになりたい」という想いだけでした。
対象読者の視野が広がる一冊になりうる
2年半も在籍していた理由として、「そもそもSIer以外の世界を知らなかった」を挙げましたが、これが一番根が深い理由だったと思います。
少なくとも当時の自分は、非SIerの情報を収拾する術を知りませんでした。
- エンジニアの勉強会があることを知らない
- Qiita...?Twitter...?GitHub...?
- 非SIerのことを知っている人と仲が良くない
そんな中、なんとなくリクナビNextに登録したら、登録して1分以内に今の会社からスカウトメールが届きました。
これが今の会社との出会いなわけですが、完全に運ゲーですね。
当時、この本に出会っていたら、「第3章 完全SIer脱出マニュアル」を愚直に実行すると思います。ブログ作って、SNSアカウント作って、GitHubに登録して、非SIerのことを調べ上げ....。
ただ、冒頭でも書きましたが、この本は中身を読むまで視野を広げることができないということです。 本のタイトルが「完全SIer脱出マニュアル」ですが、SIer以外の世界があること自体を知らない人にとっては、「脱出する」という意味がわからないため、本を手に取らないだろうと思うからです。
また、この本は現在進行形でSIerで働いている人を対象読者としていますが、エンジニアの業界分析に役立つため、就職活動を控えたエンジニア予備軍にも非常に有益な情報だと感じました。
まとめ
この本は、現在SIerで働いている人や就職活動を控えたエンジニア予備軍にとって、視野や人生の選択肢を与えるような一冊だと感じました。
必ずしもSIerから脱出することが良いわけではありませんが、自分の知らない世界を知ることで、自分の行動が変わることがあるためです。