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株式会社リブセンスでエンジニアをやっている星直史のブログです。

「伝説の外資トップが説く リーダーの教科書」を読みました。

概要

会社の輪読会で「伝説の外資トップが説く リーダーの教科書」が題材となったので、読んだ感想をまとめます。

内容

この本は、下記の通り4章に分かれています。

  • 第1章 これからリーダーになる人へ 上司の心得
  • 第2章 リーダーとして歩き始めた人へ 上司としての認識
  • 第3章 リーダーシップをさらに磨きたい人へ 上司のスキル
  • 第4章 選ばれたリーダーをめざす人へ 上司の役割

見てわかるとおり、これからリーダーになる人(目指している人)〜現在リーダーの人を対象に、 心構え、リーダーのあるべき姿、スキル、役割について、一章につき14項目で述べられています。

冒頭で会社や組織は人で決まると書かれており、書いてある内容のほとんどは、 個人としての振る舞いや心構え、部下や組織の考え方など、人にフォーカスした内容でした。

感想

この本は、ビジネスパーソンとしての普遍的なスキル(マインド、考え方)を浅く広く紹介する内容でした。 そのため、1つ1つの項目についてそこまで深堀はせず、網羅的に重要であることが書かれています。

最初に読んだ感想は、だいたいが「それくらいのことはわかっている」「多くの内容は知っていた」という内容でした。 しかし、実践し、結果に残しているとは言えないと感じたのと、まだまだできていない部分はまだまだ多くあると痛感しました。
本の内容を何も考えずに単純に読んでいると「ほぇ〜〜〜、これが重要なんや〜(ハナホジー)」で終わると思います。

しかし、現在リーダーとして動いている人が、自分と組織の状態について

  • これまでしてきたこと
  • 現在行なっていること
  • これから行うべきこと

これら過去〜現在〜未来を頭に浮かべて、過去の経験や今巻き起こっている課題感と具体的なメンバーの顔、これから実行すべき課題を深く考えながら読むと、懐かしい気持ちになる一方、まだまだ自己研鑽が必要であることを再認識させられると思います。

そのため、学生や入社1年目といった、組織で働いた経験がない方にとっては、

  • 経験値の低さ
  • 視野の低さ
  • 視座の低さ
  • 自己認識能力の未発達
  • 客観的評価をする力の未発達

といった様々な理由から、深い洞察は得られないと思います。

逆に、自分の場合は、 ポテンシャル => メインプレイヤー => リーダー => マネージャー と、各役割を経験してきたので読み応えがありました。
本に書かれているスキルやマインドをそのまま学ぶというよりは、自分の経験や価値観などから洞察と学びを得るといった感じです。
数年後に読み返した時には、違った学びを得られるのではないかと思います。

その他個人的なことについて

人は誰しも褒められ、承認されることに喜びを感じる。
褒めと叱りの比重は8褒め2叱り

という記述があります。 ただ、自分は超絶ストイック人間なので、自分に対しては1褒め9叱りです。
また、ついつい「自分ができるんだから他の人もできるのでは?」という錯覚に陥ってしまうことが度々あり、 相手の力量やどのような人かを考えずに、過度な要求や、異常に高い期待値で結果を求めてしまうことが多々あり、クリティカルな問題だと痛感しました。

また、第1章はこれからリーダーになる人に向けた内容なのですが、要所要所に、自分(やチーム)がこれまで実行してきたことが書かれていて、懐かしく感じると共に、自分の行動は間違いではなかったと感じました。
とはいえ、自分のストイックさから来るスキル習得に対しての再現性の低さは頭が痛いだと感じました。
先述の通り、この本をポテンシャルに渡すだけだと何の学びも得られないまま読み終えてしまう可能性が高いので、

  • 本の内容
  • 自分の過去の経験や考え方
  • 行動を起こして実践できるようになるまでの道筋

これらを丁寧に共に理解しながら接していく必要があると感じました。

リーダー以上のポジションにいる方にとっては、深い洞察を得られると思うので、ぜひ一読を!