production.log

ピクスタ株式会社でエンジニアのマネージャーをやっている星直史のブログです。

開発マネージャーのオレが実践している科学的なストレスコントロール方法

背景

直近18ヶ月の間にメンバー => リーダー => マネージャーと一気に職位があがり、 ストレスの質の違いを実感し、うまくストレスを逃していかないと消耗戦になると感じたため、 ストレススコントロールについて模索してきました。

最近、ストレスコントロール術を確立してきた感があるため、現時点で行なっている方法を紹介します。

概要

これまで「ストレスは目に見えない何か」だと考えていましたが、知らない敵に対して攻略はできないので、科学的アプローチでストレスを殴ることにしました。

大きく分けると、以下の通りです。

  • 思考を変えるメンタル的なアプローチ
  • 脳内化学物質をコントロールするアプローチ

脳内化学物質をコントロールとか、いきなり危ないこと言ってますが、話を先に進めます。

思考を変えるメンタル的なアプローチ

ストレスを理解する

まずは敵を知るために、ストレスを感じるメカニズムと、対処方法について、科学的に証明された文献を元に理解します。

そこで、この本です。

健康心理学者のケリー・マクゴニガル氏の著書です。*1
何が良いって、著者が すごく綺麗 主張の裏付けとして、必ずデータをもって証明するために実験を繰り返していることです。 基本的なスタンスとしては、「ストレスは困難を乗り越えて強くなる為の試練というように考え方を変えるとストレスホルモンの分泌が抑えられるよ」という思考方法を変えることです。

“ストレスは悪だ"というステレオタイプに対して、その常識を否定していきます。
また、読むときの心持ちとして、疑ってかかると「ただの精神論かよ」で終わるかもしれませんが、肯定的な意見を持ちつつ読むと、認知バイアスがかかることを避けながら内容を理解できると思います。

また、ストレスを感じている時に怒っている体の状況についても書かれています。
人間は危険や恐怖を感じた時に「闘争・逃走本能」という危険を緊急回避するために、アドレナリンを放出し、全力で逃げようとします。現代社会で言う危険や恐怖は、仕事で失敗をする / プレゼンをする にあたると思います。

その時に、前述の「ストレスは困難を乗り越えて強くなる為の試練」というマインドを持つと、「チャレンジ反応」と呼ばれる状態に切り替わります。
簡単に言うと、"よし、やってやるぞ!"という状態です。
この状態になると、アドレナリンは放出されますが、恐怖は感じていない、いわゆる自信がある状態になります。

このように、ストレスの正体を分析した上で、「ではXという行動や気持ちを持つと結果がYになるのでは?」という仮説のもと、実験が行われているので、非常に説得力がありました。

脳内化学物質をコントロールするアプローチ

交感神経と副交感神経のバランスをとる

ストレスを感じると交感神経が優位になると書籍が学びました。
また、本屋で周りを見渡すと、ヨガ、瞑想、マインドフルネスといったカテゴリの本が多くみられることに気づき、 交感神経と副交感神経のバランスを取る方法について学んでいきました。

副交感神経を簡単な言葉で説明すると、心を鎮めリラックスした状態のときに活発になる神経です。
交感神経とどちらが活発な方が良いかではなく、両方のバランスが取れた状態がベストです。

また、初めに、自身の仮説として、ストレスフルな仕事や、食生活、睡眠時間が不規則だったりすると、副交感神経が優位になるタイミングが少なくなり、バランスが崩れていった結果、交感神経が優位な状態が続き、心身ともに休まらないのでは?という仮説を立てました。

その仮説を元に、副交感神経と改善するための行動を調べ、脳内神経伝達物質のセロトニン / メラトニンを排出すると優位になりやすいことを学びました。

以下はそれぞれ、脳内神経伝達物質を排出や、交感神経と副交感神経のバランスを整えるための行動です。

早寝早起き

朝に太陽の光を浴びるとセロトニンが排出されます。 セロトニンは交感神経を優位にさせることで身体を覚醒させます。メラトニンは副交感神経を優位にし、眠気を誘発させます。また起床と同時にメラトニンの排出が激減し、15時間前後から再度排出されます。

  • セロトニン => 日中の活動で重要となる
  • メラトニン => 夜間の活動で重要となる

といったところです。
また、セロトニンとメラトニンの安定して排出させることと、その効用を最大限高めるために、 日の出と同時に起きるように心がけています。

結果的に朝5時~6時の間に目覚め、21時~22時前後に眠るので生活のリズムも整います。

※主題とはズレますが、22時~2時の間に排出される成長ホルモンの効用も最大限得るために22時には眠っている状態を作っています。*2

瞑想をする

詳細な効果は前述の本や他の本に譲りますが、安全が確保された場所で、精神コントロールをすることで、 脳の海馬や眼窩前頭皮質が活発になり、「記憶」「意思や感情を調節」する機能がより発達していきます。

また、呼吸のコントロールを同時に行えるので、心拍数を下げ、より睡眠導入をしやすくしています。
瞑想-呼吸のコントロールは心拍変動という後述する効果もあるため、毎晩やっています。

筋トレ

瞑想のところで触れた心拍変動についてです。
人間は息を吸うと心臓の鼓動が早くなり、息を吐くと鼓動が遅くなります。
また、リラックスしているは、呼吸による心拍変動は高い状態なります。
逆に、緊張している時は常に心拍数が高いので心拍変動は低い状態になります。*3
この心拍変動が高い状態に素早く切り替えることで、リラックス状態、つまり副交感神経を優位にしやすくできます。

そして、心拍変動は鍛えることができます。
筋トレは、単純に運動 - 休息を繰り返し、心臓の鼓動を上下させることで、心拍変動の高い状態を作り、結果的に精神面にも効果をもたらします。

また、副次的な要素ですが、筋トレのあとにプロテインを飲むと、より筋肉が育つのですが、このプロテインには、必須アミノ酸が豊富に入っています。

必須アミノ酸については次で説明しますが、脳内神経伝達物質であるセロトニンと関わりがあります。

食生活

メラトニンを分泌するためにはセロトニンが必要です。
また、セロトニンはトリプトファンを摂取することで合成されます。
トリプトファンは必須アミノ酸です。

つまり、肉を大量に食べます(白目)
これは、以前紹介した食事管理と関連があります。
具体的な食生活については過去の記事に譲りますが、基本的に同じ食生活です。

良質な油と良質な肉を食え!

銭湯(サウナ) で温冷交換浴

銭湯でサウナと水風呂に交互に入る温冷交換浴をします。

これはサウナで体温を高めると脳が
脳「アイエエエエ!!!! アツイ!! アツイニゲテ!!」
というように、先ほど説明した「闘争・逃走本能」が活躍します。交感神経が活発になるわけですね。
そして、水風呂に入ることで、その「闘争・逃走本能」を押さえ込みます。

これをすると、心拍変動が高い状態になります。また、交感神経 <=> 副交感神経を上下させることで、自律神経調節機能が活性化され、日常生活でもうまく調節が効くようになります。
また、水風呂で締めることで副交感神経が優位な状態で家路につくことができます。つまり、睡眠導入の準備の準備になります。

また、スポーツジムにはサウナが併設されているので、トレーニング後には必ず実施しています。

まとめ

まずストレスを科学的に理解し、精神面(ソフト)と脳内化学物質の排出(ハード)の両面からアプローチをしています。
精神面については、意識変えてこっ!気持ち作ってこ!
ハード面については、脳内神経伝達物質を合成するために、睡眠と食事を土台にし、各調節機能を鍛えるために瞑想と筋トレを行う。筋トレで取る食事は脳内神経伝達物質のエサとなり、サウナは自律神経と睡眠にも影響してきます。

我ながら一貫性と整合性を兼ね備えた最強のルーチンだと思っています。*4
ジム代と食事の代がかかりますが、ここ数年で最も体調が良いので、継続してみようと思っています。

*1:同著者のスタンフォードのストレスを力に変える教科書も素晴らしい書籍です。

*2:睡眠のゴールデンタイムってやつですね

*3:若干ややこしいですね

*4:側から見るとただの奇行にしか見えないっぽいのですが、自分なりに考えた結果を自分の身体で証明しています